(image: louda2455)
前回、ピロリ菌に関する胃の検査の「費用」や「効果」について考えました。
今回は、まだ一般的な健康診断には取り入れられていない、呼気検査に関してです。
また、まだ謎の多いピロリ菌の感染ルートを踏まえ、年代に応じた対処の仕方についても、書いていきます。
呼気検査(尿素呼気試験)
私は、胃カメラ検査の結果を聞きに行ったついでに、この検査を受けました。🙂
これは、現在胃の中に「ピロリ菌がいるかいないか、はっきりさせる」ための検査です。
(↓)こちらに、詳しく載っています。
(「内視鏡を使わない検査」のうちの1つとして。)
かなり精度の高い検査となっています。👀
もちろん、私の場合は、胃カメラ検査だけで終わらせても良かったのかもしれません。
クリニックの先生も、「呼気検査は、どうしますか?」と、私の意向を聞いてくれるぐらい、ピロリ菌の存在には否定的。
組織採取で、ピロリ菌がいないことは、ほぼ確定できたはずでしたから。
でも、複数の検査結果から判断することで、より正確な情報が得られるのです。
「たまたま、内視鏡で採取した箇所ではピロリ菌を見つけられなかった」という可能性もあります。
この検査では胃の中全体についての診断ができるのが魅力です。
(image: mcmurryjulie)
費用の問題
実は、この呼気検査は、通常は自費診療となり、高額なんです。
(6000円~8000円。クリニックにより違いあり。)
でも、胃カメラ検査をすることによって、保険内診療が可能になります。
内視鏡で、「胃の中に、ピロリ菌が原因と思われる異変が認められたら」なのですが...
「少し赤みがある」
「抗体検査で陽性だったから、念のために」
という理由を付けることで、保険内にしてもらえたようです。
(クリニックの先生の判断で。)
つまり、私にとっては、この検査を2000円弱でできる、またとない(?)チャンスでした。
時間・手間の都合
また、お金だけの問題でもなかったのです。
前もって、呼気検査についての説明をもらっていたので、それに沿って準備もしていました。
(朝食抜きとか、水分摂取の制限についてなど。)
そういうこともあって、「(その日で、)この件は済ましておきたい」という気持ちだったんです。
体調が悪くなってから、また改めてお願いするよりは、ずっとラクだろうと!
他に用事がなく、落ち着いて受けられる日でもありましたし。
また、怖いようなことは一切なく、むしろゆっくりできる検査。
(袋の中に、息をふーっと入れるだけ!)
検査途中で待っている時には、本を読んでいたり...
ちょっと、横になっている時間には、看護師さんが毛布をかけてくれたり...🥰
(original image: Jo-B)
1週間後に結果を聞きに行き、陰性で問題なしでした。
ピロリ菌感染の詳細
ピロリ菌に「いつ、どのように感染するのか」という内容は、これまで引用してきたページでも、たくさん触れられていました。
こちらのページでは、さらに踏み込んだ内容が書かれています。
(↓)
ふと疑問に思うような点について、簡潔に分かりやすくまとめられています!
この下で引用しているページでも、現代の感染源について解説するとともに、
”ピロリ菌の感染経路については、乳幼児期に口に入れば感染することは分かっていますが、それ以外のことはまだよく分かっていません”
と、書かれています。
小さい子供の口に入ってしまう、推測できる経路はたくさんあります。
そのため、この件に関する情報の有り無しは、とても重要なのです!
ピロリ菌感染率
日本では、年齢が高いほど、ピロリ菌に感染している割合が大きい(可能性が高い)ということが分かっています。
幼少期に上下水道が完全に整備されていない環境では、感染の防ぎようがないのです。😞
(image: mcmurryjulie)
”日本人の50代以上は40%程度、40歳代は20%程度、19歳以下で5~10%前後の人がピロリ菌に感染しています”
と書かれています。
(↓)
この感染率というのは、参考にする記述によって、多少の違いはあります。
でも、ある年齢以上の人が、「ピロリ菌を保有していても全くおかしくない」のは事実。
「胃がんリスク検診」を受けるべきだと思います。
この検査に関しては、こちらで詳しく書きました。
(↓)
ピロリ菌が関係する病気
また、ピロリ菌の影響は「胃がん」だけではありません。😣
こちらのページに、詳しく載っています。
(↓)
胃がんの前段階である「胃炎」「胃潰瘍」だけではなく...
難しい病名が幾つか書かれています。
(今まで、全く知りませんでした。)
また、胃の病気だけでもないそうです。
全身に関わる病気との関連が分かってきているとのこと。😟
この2つのページ両方に、「免疫性(特発性)血小板減少性(ITP)」という病気のことが書かれています。
血小板が減少し、出血しやすくなる難病なのだそうです。
(↓)
ピロリ菌の検査が「胃がんリスク検診」と呼ばれているように、胃がん予防ばかりが注目されているように感じられますが...
実際は、(他の病気も予防して)元気に生活するために、ピロリ菌の有無をはっきりさせることは有効であるようです。
子供は...?
では、感染率が低い若者は、どうしたら良いのでしょうか?
上の記事では、中学生を対象に行われている「ピロリ菌検診」についても書かれています。
そして、ある地域では、中学生の感染率が9.3%だったとの情報も...
実は、自治体によっては、尿検査(尿中抗体法)でピロリ菌の抗体検査をしているのです。
また、高校生を対象としている自治体もあります。
ただ、この尿検査で「陽性」の結果が出ても、「偽陽性」の可能性もあります。
下のページによると、この「尿中抗体法」について、
”早朝尿などタンパク濃度が高い場合には偽陽性とでる場合があります”と書かれています。
(↓)
すぐに治療の心配はせずに、上記の「呼気検査」などで再度判断すると良いと思います。🙂
現在はまだ、一部の自治体に限られている、中高生のための検査。
早期に専門クリニックに相談するきっかけとなる取り組みです。
今後、全国に広がるのではないでしょうか。
感染の可能性は低いが...
うちの子供などは、これまで検査を受けたことがないので、どうするべきなのかと考えてみました。
若者の感染率が低いことに加えて、親のピロリ菌陰性が判明。
たとえ、親が一時期でも感染していたとしても...
虫歯菌と歯周病菌の感染予防には、人一倍、気を遣ってきました。
(子供の食べ物を、息で「フーフー」と冷ましたりしたこともない。)
それがピロリ菌の予防にも、つながっていると思われます。
(original image: OvidiuTepes)
また、他の人に子供の食事の世話をしてもらったこともありません。
それどころか、食事会などでは、周りの人たちの動きにも、鋭く目を光らせてきた私です。
(手を付けた食べ物から、子供に与えたりしないように!)
(image: Clker-Free-Vector-Images)
完全に予防することは無理
でも...防ぎきれていない可能性もあります。
上記のとおり、感染源が完全に解明されている訳でもないのです!
子供も、感染者がかなりの割合で存在する環境で、幼少期を過ごしてきたのですから、リスクにさらされる瞬間は、たくさんあったと思います。😥
例えば、プールなどの遊び場で、感染するということもあるでしょう。
しっかり管理されたプールでは、問題がなさそうなのですが...
たとえ水にピロリ菌が混じったとしても、塩素で除菌されるらしいので。
(↓)
(胃の中で潜んでいる場合とは、ピロリ菌の状態が違うからですね。)
でも、管理されていない場での水遊びには、感染の危険がありそうです。
また、保育園・幼稚園での集団感染の疑いについても、上記の「ピロリ菌感染ルートと胃癌の内視鏡検診」で指摘されています。
中学生の感染率が約9%とのデータもありました。
ということは、幼児の集団内でも、5~10%弱は感染しているかも...
そして実際、幼稚園などでは、何が起こってもおかしくはないのです。
シャボン玉の回し吹きとか、楽器を口に当てるとか...
クシャミや咳を、真正面からあびるとか...
つまり、普通の日常生活を送らせる場合、子供の感染を完全に阻止することは難しいと思われます。
感染は、運にもよるのかもしれません。
それなので、家庭では最善を尽くし、それでも感染の可能性を疑うことが重要だと思います。
早い段階で見つければ、それほど恐れる必要の無いことが分かっているピロリ菌です。
結局は、「どうやって病気を未然に防ぐか」を重視していければ良いと考えています。
特定させる方法
このように、感染の疑いは、誰にでもあるので...
はっきりさせるならば、「呼気検査」か「尿検査」を、自費で受ける方法を選択すると思います。
これらの2つの検査は、なんと言っても、子供自身の負担が少ないのが魅力!なので。
(image: mcmurryjulie)
そして、それまでに何も問題が無くても、20代前半で1度、「胃がんリスク検診」を勧めるべきかな、と考えています。
健康診断など、何かの最初の血液検査のついでに、申し込めばラクです。
この若さで、すでに「萎縮性胃炎」になっている可能性は低いでしょうから、「抗体検査(血液抗体法)」だけでも、良いのかもしれません。
でも、病気の進行には、個人差があるものなので、ついでに「ペプシノゲン検査」もしておければ、安心です。
これまで、自費の検査は高いと書いてきました。💰
でも、早期発見できるならば、その価値は十分あります。
たとえ、ピロリ菌陽性だとしても、除菌治療をするのが若ければ若いほど、深刻な病気になる可能性は低くなるのです。
費用面でも、胃炎が進行してしまってからでは、年に1度の胃カメラ検査を始め、様々な出費が...
できるだけはやくはっきりさせることが、身体的・精神的・経済的にも、負担が少ない結果になると思っています。
ただ、ピロリ菌に感染している可能性が低い年代なので、子供自身がツラくない方法と時期を考えてみました。
検査を終えて
今回、ピロリ菌に関する検査について、調べたことや考えたことを書いてきました。
私自身、ピロリ菌についての知識が全く無かったこともあり、健康診断の結果を見た時にも、あまり深刻には考えていませんでした。
他人事のように、「とりあえず、大丈夫でしょ」と思い込みがちなところもあって。
これは、あまり深刻に受け止めないでおこうとする、防衛本能だったのかもしれませんが...🤨
(ちょっと、かっこよく解釈してみる。)
実際は、胃カメラの検査や、その後に明らかにされる結果が怖くて、現実から目を背けていただけなんでしょうけども。
(全然かっこよくなかった!😖)
でも、目に見えないので、感染もしやすいし、感染していることにも気付きにくいピロリ菌。
検査で感染の有無を確認する方法が、実はたくさんあるということも知りました。
本当にありがたいと、感じています。
それによって、恐ろしい病気の予防につなげられるのですから。
私の場合は、ひととおりの検査で、結局問題がないことが分かった訳ですが...
ピロリ菌について知ってから、「自分はどうなんだろう?」と心配して過ごすよりは、ずっと良かったと思います。
また、検査の経験や、調べて得た知識を、今後活かしていけるのではないかと、前向きに考えております。
これからも、検査を受ける人の数は、増え続けるはず。
少しでも参考にしていただけたら、うれしいです。
(original image: yeTis)
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