中学2年生最後の学力テストで、国語の成績がとっても良かった子供。
でも、毎回、確実に点数が取れるという訳ではないのです。
文章との相性によって、結果が違いますから。
まだまだ読解力が足りないことは、親が十分知っています。
改めて、「今後、どうやって読解力を伸ばしたらいいのかな?🤔」と、考えるきっかけになりました。
中学受験の勉強中は、毎朝、読解問題を1つ、一緒にじっくりと解いたりしていましたが...
今は、別の方法を模索する時なのではないか、と感じて。
読解力をつけるステップ
やはり、たくさんの文章に触れる必要があることは、確かなのです。
それも、ただ字面を追っているだけではなく、「興味をもって読む」というのが大事ではないかと。
場面を思い浮かべたり、「これは、どういう意味なのかな?」と考えたり...
それは、強制されたり、「勉強のためだから」と、文章を読んでいるだけでは、なかなか難しいことだと思います。
それならば、 「自分が読みたいから、本を読む」という習慣をつけられるかどうか、が重要だと思うのです。
そしてそれが、読解力の向上につながる道なのかもしれないと。
では、「様々な本を、興味をもって読めるようになる」ために、できることは何かな、と考えました。
まずは、本人の好みに合った、「面白い本と出合う」機会が必要なんですよね。
その本が面白いほど、「また、何か読みたいな」と感じるでしょうから。
そんな、「早く続きが読みたい!」と思う体験を積み重ねていく...
そうやって、「自分の楽しみのために、読書を優先させるようになる」というのが理想です。
時間をかけるうちに、興味も広がり、読解力もついて、様々な分野の文章に積極的に向かえるのではないかと思うので。
そういう訳で、まずは、子供(「つちのこ」)をトリコにするような本を探すことにしました。
(original photo: Pezibear)
読解問題用の「切り抜き」文章
もともと「つちのこ」は、(テストや問題集の)文章題の内容に、惹きつけられることが多いのです。
説明文のこともありますが、小説の方が、特に。
春休み中にも、宿題の読解問題に取り組んでいて、さっと終わらせた時ほど、感想をもらしていました。
「今回の文章、おじいちゃんがツンデレ過ぎて笑った」とか...😳
「主人公が、行方不明になった友達を探す話だったから、続きが気になる」などなど。
このように、文章に興味をもった時には、もとの小説を、私が図書館で借りてくるようにしています。
私自身も「読んでみたいな❣」と、楽しみで。
実は、私の大好きな小説『吹きぬけの青い空』(志津谷元子)にも、そんな経緯で出合えたのでした。🥰
(子供がまだ小学校4年生ぐらいの時。)
でも「つちのこ」は、この傑作でさえ、それほど好きにはならなかったのです。
(ひと通り、読んではいたんですけどね。大人だからこそ分かる良さもあり。)
小説1作全体に惹きつけられて、ぐっとはまるということが、なかなかありません。
(これまで、特に好んで読んでいた長編文学作品もありますが。)
読解問題では、最もドラマチックな部分が使われていたりするので、それ以外の部分には、興味を失ってしまったりするのかも...
そのため、「同じ著者の本を、次々と読んでみたくなる」という発展もないのです。
探すべき本
そこで、「短編小説だったらいいかも!」と思い付いたのでした。😙
さっそく、学校の道徳の本を出しておいたら、載っている文章を、次から次へと読んでいる...
そこで、中学生・高校生が、惹きつけられるような短編集を、図書館で借りてみることにしました。
まず私が読んでみて、「これは、興味深く読めるのでは?」という小説を、子供に勧めるのです。
それも、押しつけがましくないように、サラッと。
「これ、面白かったよ🙂」ぐらいで。
このような本探しは、私には新鮮な時間でした。
昨年から、自分のために本を読み始めてはいましたが、なかなか思い切って時間を使えなかったりするもので。
(やっぱり、「誰かのためにやらねば!」というのは強い!)
しかも、中高生がドキドキ💕するような小説を選ぶことも、普段は無かったりして...
そして知った本を、少しご紹介します。
中学生・高校生におススメの小説
『ホワイト・ピアノ』
この小説は、『四季のピアニストたち』という四部作の一部。
(image: geralt)
『サマータイム』『五月の道しるべ』『九月の雨』『ホワイト・ピアノ』の順になっている、ラストの1作です。
この4作品は、時間順になっている訳でもなく、1作1作が完結しています。
それなので、どの作品から先に読んでも、また違う味わいがあるのです。😊
むしろ、『ホワイト・ピアノ』を先に読んで、「『サマータイム』『五月の道しるべ』『九月の雨』と続けたことが、「つちのこ」には1番合っていたかもしれないとさえ、感じられました。
(たまたま、そうなったのですが。)
この中の1作品中では、ほのめかされているだけの内容を想像しながら読み進め、他の作品で、その「気になっていた部分」が描かれている、という仕組みになっているのです!
ハードカバーの本には、2作ずつ。
文庫版には、4作すべてが収録されています。
「サンネンイチゴ」
こちらは、短編2作分ぐらいのボリューム。
中高生にとっての、身近な話題からぐっと心をつかみ、ミステリーや冒険的要素も加わってきて、最後まで飽きさせない展開でした!
(image: OpenClipart-Vectors)
どちらの作品も、ネタバレなどは一切見ないまま、読まれることをおすすめします。🤗
読解専門家の本
あと、こういう本も読んでみました。
(↓)
『13歳からの読解力』です。
まさに、中学生からの読解力の磨き方などが、書かれている本!
副題が「正しく読み解き、自分の頭で考えるための勉強法」となっている通り、思考力を鍛えるために有益な情報が、完結に記されています。
そしてそれが、とっても分かりやすいのです。😃
「書く力」「考える力」「伝える力」について書かれている箇所では、私が文章を書くときに、無意識にしていたことが当てはまったり、「今後、参考にしたい」と思う内容もあって、興味深く読みました。
実は、この3つの力💪が付くと、さらに「読解力」が伸びるような気がしている、今日このごろ。
この本の内容はすべて、読解力と無関係では無いようです。
また、「メディアの情報」に気を付けるべきであること、なども書かれています。
中高生に読んでもらいたいな!と、感じました。
ちょっと残念なのは、日本語と外国語を比較している箇所でした。
(冒頭と最後の方にあり。)
「日本語が特別だ」という説明に、説得力が無いのです。
日本語の「話し言葉」と、外国語の「書き言葉」を比べられているからみたいで。
(著者は、文献学が専門で、「様々な言語で書かれた文章を、相当な量読まれてきた」ことが、前書きから分かるのですが。)
この箇所を読んで、「なんか、違うかも?」と、読むのをやめてしまわないでほしいと思いました。
(この部分も簡潔で、分量としては少ないので。)
最後の方に、この著者の、「読書の意味」に関する名言が書かれています。
"折あるごとに何度も読み返し、人生の支えになるような本と出合うために、読書があるといってもいいでしょう。"
(117ページより引用)
読んだ内容は、日ごとに記憶から薄れていきますが、「また読みたい本」として記憶(または保存)しておけば、良いのですね。
(私は、映画やTVシリーズなども、同じように考えています。「いつかまた観たい作品を、探しながら楽しんでいる」というように。😊)
そして、この著者にとっての、そのような1冊というのが、『人生論ノート』(三木清)だと、記されています。
これは、私が中学生の時に、本屋さんで買った本。
誰かに勧められた訳でもなく、ただただ気になって。
今思えば、「人生の大先輩の、知恵や意見」を聞きたくて、手にしたのだと思います。
その時、すべて理解できた訳ではなかったけれど、折に触れて思い出す部分があるんです。
この『人生論ノート』が世に出てから、もう相当な年月が経っています。
その間に、「同じ分野の書物は、他にもたくさん出版されているのではないか」と考えていました。
でも、2020年10月(←結構最近)に出版された『13歳からの読解力』で、このように取り上げられていて...
「特別な内容の本なのだ」と、改めて思いました。
これも何かの縁かもしれないので、近々また読んでみます。🙂
親の読書
短編集を探していたら、この本が目に留まりました。
(↓)
『イヴの末裔たちの明日』。
聞いたことも見たこともなかったのですが、なんだか気になって仕方なくて。🙃
読んでみたら、久々に物語世界にどっぷりと浸れました。
「早く続きが読みたい!」という気持ちで過ごせて、楽しかったです。
数学や、未来の世界[技術]に興味のある方に、特におススメします。
収録されている作品ごとに、想像して見える世界のテイストが全然違うのも魅力でした。
この本は、 「つちのこ向き」ではないので、勧めませんでしたけど...
これからも、心をワシづかみにしてくれそうな本を、子供に勧めていこうと思っています。
案外、親が夢中で読書しているだけでも、子供には何らかの影響があるかもしれませんね。
逆に大人が、スマホやパソコンばかり見ていたら、子供も、そちらに目がいってしまうと思いますし。😉
私は、気になった本は、図書館でまず借りて読みます。
(図書館にあれば。)
そして、本当に好きな本だけ、買うようにしています。
近頃は、楽天やAmazonで、中古書籍も手軽に購入できるのがうれしいです。
(店舗とは違い、状態を見られないので、注意は必要ですが!)
(2021年5月に書いた記事でした。)
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