【KOM】大昔の壁画に「ゴジラ」と記されていた理由 ②カタカナの旅 ~誰が・どうして~

2021/09/11

ゴジラ 映画 感想・考察

t f B! P L

 

 前回、「カタカナが大昔に使われていた可能性」について、書いてみました。

ゴジラの海底遺跡(←エジプト文明よりも古いとされる) に記されていたからですね。

 

でも、その時代に「カタカナが存在していた」だけでは、まだ解決していない疑問が残ります。

誰が、どのような目的で、わざわざ「ゴジラ」と彫ったのか…?

これも気になるところなのです。

(映画では、この件に関する説明も一切ありません。)

 

今回は、「どのような経緯で、あの3文字が彫られたのか」について考えていきたいと思います!

(大昔に、カタカナが日本で使われていたことが前提になっています。)

 

 (original image: Johannes Plenio)

 

なぜ3文字だけカタカナだったのか


壁画全体には、古代文字と思われる記号がたくさん彫られていました。

(丸や線の組み合わせで表されています。)

その中で、「ゴジラ」だけがカタカナなのです。

 

(実際の画像は、こちらから。↓)

 

壁画から分かる手がかり

 

     ゴ

     ジ

     ラ

 

この文字と比べて、壁画の文字は、少々不格好です。

それは、「何千年も前の文字なので、現在との違いがあるように」という配慮から、そのように書かれているのかもしれません。

(「ラ」の下がはねているように見えるところなどは、特に。)

また、「大昔の遺物なので、地殻の変動などによりゆがみが生じた」という演出の可能性もあります。

 

でも、それとはまた別の違和感があるのです。

周りに記されている古代文字と、カタカナ3文字との違い、と言いますか…

 

たぶん、バランスの問題です。

 

手書きには、ひとそれぞれのクセがあります。

でも、壁画に残そうとした場合、そのクセはできるだけ排除し、デザイン化された文字を彫刻するのではないでしょうか。

誰が見ても読みやすい形に近づけるために。

それなのになぜ、この3文字にはバランスが欠けているのか?

 

ここで、「適切な道具が無かったー」とか「彫った人が不器用だったー」という説明は当てはまりません。

あれほど平らな壁面を造り、ゴジラの姿を美しく彫刻しているのですから!

しかも、周りの古代文字には、違和感がない訳ですし…

 

(↓ 古代エジプトの壁画。時代は違いますが。)

 (original image: BamBuk)

 

壁画は、「どうしても後世に遺したいこと」があるからこそ、相当な手間をかけて制作される物です。

ということは、「必然的に、あのような字形になった」と考えても良いのではないでしょうか…?

 

 推測される制作者


これは、「日本語を知らない人が記した文字」ということを示唆しているとも、解釈できます。

 日常的に、カタカナを読んだり書いたりしていなかった人の手によるものだと。

 「ゴジラ」という手書きの文字が、人づてに伝わり、日本から遠く離れた場所で壁画に記されることになったら、こういう形になるのではないか、と思うのです。

 

日本で使われていたオリジナルの文字を、できる限り忠実に再現したかったとします。

でも、参考となるのは、人から人へと引き継がれた手書きの文字しかない…

その場合、手元にある(クセの強い)写しを、「完全に真似して彫った文字」が残されるのではないでしょうか?

 

壁画の他の部分には、その文化で実際に使われていた文字が書き連ねられているとしたら…

この「ゴジラ」3文字だけが浮いて見えることも、納得がいくかもしれません。

 

3文字が伝わった経緯


ではどのようにして、これらの文字が、他の文化を持つ人々に伝わったと考えたら良いのでしょうか?

これに関しては、あらゆる可能性が考えられると思うのですが…

 

私は、「ゴジラ アフターショック」が参考になるのではないか、と考えています。

 

(子供の本を借りて撮影)

 

 ヒントとなる出来事


このコミックは、2014年の「ゴジラ」と2019年の「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」の間の話となっています。

それだけではなく、古代のゴジラについても描かれています。

それは、「紀元前11世紀に記された石板の内容」という形で伝えられているのです。

 

(この本の公式予告動画で、その一部が見られます。↓)  


Godzilla:Aftershock Official Graphic Novel Trailer | Godzilla Comic-Con

 

古代の石板からは、次のようなことが分かります。

 

海の事故で、フェニキア人が日本に漂着します。

そして、日本人がゴジラを神としていることを知ります。

それは、彼ら自身も神の息子として崇めている「ダゴン」と呼ぶ怪獣のことなのです。

最後に、フェニキア人たちは、日本人の協力を得て、故郷に帰っていきます。

 

ちなみに、この石板については、「日本の宮内庁が保管している」ということ以外は不明で、いろいろと不可解な点があるのです。😰

でも、本題から外れてしまうので、それはとりあえず置いておきましょう!

(個人的には、日本人が穏やかで親切な国民として描かれているのがうれしいです。)

 

本の中で、この石板の出来事は「紀元前11世紀に起こった事実」として扱われています。

そのため、映画に出てくるゴジラの海底遺跡とは、直接の関係は無いとして良いでしょう。

ただ、「紀元前11世紀より昔にも、同じようなことが起きていたかもしれない」と考えることはできます。

 

推測される出来事


それは、ゴジラを崇拝する他の民族が、何らかの海難事故で日本を訪れる、というような出来事ですね。

そして、日本人の崇める神が、自分たちの信じる神と同じである、と知ります。

これは、この宗教の人々にとっては、大発見です。

「今まで全く知らなかった場所にも、同じ神を崇める民族がいる!」

「それは、我々の神が偉大である証だー!」と思うわけです。

さらには、「自分たちが救われたのは、やはり神のお導きだった。ありがたい…」と、信仰心がますます強まるかもしれません。

そうなると、「この出来事を代々言い伝えたり、書き記して残したい!」と考えたりして…

 

滞在中に、日本では、この神は「ゴジラ」と呼ばれていることも知ります。

その表記を、木切れか、平らな石などに書いてもらって(または、自分たちで書き写して)、故郷に持って帰ろうと思う人がいても、おかしくはありません。

 

推測される経緯


しかし、日本からゴジラの海底遺跡までは、かなり遠いのです。

地球の反対側と言えるぐらいなので、たどり着くのは、とても不可能に思えます。


でも、何百年もかけて移動したとしたら、どうでしょうか?

 

大昔に日本を訪れた人々は、もともとは、それほど離れていない場所で暮らしていたのかもしれないのです。

そして、あちこちの島や大陸で生活しながら、必要があれば移動して、最終的に海底遺跡の辺りに落ち着いたのかもしれません。

(ゴジラを追いかけて行って…?)

その旅路の途中、小さな木切れや石などは、海の事故で紛失してしまう可能性があります。

また、何百年間も保管する間には、木切れが燃えてしまったり、石に記された文字に水がかかって薄れてしまったり、ということもあるでしょう。

でも、そのようなアクシデントの後で、記憶を頼りに書き残そうとした人がいたとも考えられます。

そうして伝わっていくなかで、文字は少しずつ変化して、最終的にあのような、彫刻に記された形になったのではないか、と。😊

 

あくまでも推測の1案なのですが、いかがでしょうか?

 

マジレスかも?


 映画やTV番組に関するサイト「IMDb」には、映画それぞれに関する詳しい情報が載っています。

(「IMDb」は、「 Internet Movie Database」の略。もともとは、映像ファンによって作られたサイト。現在は、Amazonの子会社が運営。)

その中には、映画に関する「トリビア」(豆知識、考察など)を、匿名で書き込めるページもあります。

「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」に関しては、そのページの投稿が、ものすごく多いのです。

(熱心なファンがいる証拠ですね!)

  

 (こちらです。 ↓ )

www.imdb.com

 

スクロールしても、スクロールしても、果てしなく続く(かのような)「トリビア」の山… 😅

 

そのうちの1つとして、下の投稿がありました。

海底遺跡に記された、カタカナに関するものです。

 

"It may be minor but the Katakana characters written on the wall of the ancient megalithic city looks out of place. The said writing did not come to the world until 794 - 1185 A.D. nor did the Japanese people in ancient history ever travel to the Atlantic Ocean and build a city there. Then again, an advanced civilization "much older" than Egypt on the other side of the world in and of itself is already an extreme example of deliberate anachronism, so the writing on the walls of the city are the least of its issues."

(些細な点かもしれないが、古代の石造都市の壁に書かれたカタカナは、不適切であるように感じる。この表記方法は、西暦794年から1185年より前には無かったし、古代の日本人が大西洋まで行ったり、そこで都市を建設したりしたこともない。まあ、地球の裏側での、エジプトよりもずっと古い先進文明自体がもう、わざと時代にそぐわなくしている極端な例なので、都市の壁に書かれた文字は、たいした問題でもないのだが。)

 

あのシーンを見て、違和感を感じた方の「真面目な反応」というのは、この通りなのかもしれません。

 (大昔の文明までは、否定していないかもしれないですけど。)

 

でも、歴史と違うこと、証拠がないことがおかしいとしたら… 

 

怪獣の存在自体、どうなるのでしょうか!

 

(「ゴジラじゃない方展」展示壁画)

 

とは言っても、違和感を持ったほとんどの方は、怪獣映画を否定している訳ではないと思うのです。

「怪獣」以外の箇所では、「リアルさを追求してほしかったな…」と感じているのかと。

それは、「もっと映画の世界に入り込みたいから」という気持ちがあるからなのかもしれません。

 

私の前回と今回の文章は、このような反応に対する「マジレス」みたいなことになっています。

でも、違和感を与える「リアルではなさそうな内容」が、「実は、故意に作られているとしたら?」と考えるのは楽しいものです。

 

ところが、この件に関しては、監督をはじめ、「KOM」映画制作側の意図というのは、全く違うようなのです!

次回は、その点について書いていきたいと思っています。

(本当は、今回書くつもりでしたが、ここまでで長くなってしまいました。😣)

   

【ゴジラ アフターショック】 紹介


正式には、グラフィック・ノベル。

コミックや小説よりも難解で、「印刷した映画」という感じです。

(登場人物の、含みのある表情が多い…😳)

じっくりと読むことで、分かる内容となっています。

表紙は、ちょっとかわいい印象になっていますが、中は、リアルなイラストです。

刺激の強すぎる表現はありません。

B5ぐらいの大きさ。


 

(今回は、2021年2月20日の記事でした。)



 

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