今年の中学受験も、東京はそろそろ終わりです。
とても他人事とは思えず、そわそわ過ごしていました。
そして、うちの受験が終わった2年前のことを思い返したりしています。
(original image: Mohamed Hassan)
受験直後の私
子供の前では、常に普段通りに振舞っていましたが…
(いつも通りやさしく!でも、わざとらしくならないように。)
実は、家でひとりになると、気持ちに押しつぶされてしまっていた私です。
それは、自分自身を責める、後悔のせいでした。
結局、私立のA中学校に入学できることになってはいたのです。
しかも、その学校は、心配事が1番少ない環境でした。
でも、子供が期待していたのは、第1志望のB中学校に入学すること。
それなので、B中学校を最優先の目標にして、私も全面的に協力してきましたが…
残念な結果になってしまいました。
この受験に関して、「こうしてあげれば、良かったのではないか」と、私が特に後悔していることが1つあったのです。
そのことを考える度に、子供に対して、申し訳なくて、申し訳なくて…😣
そもそも、私が提案したことでも、ひとりで決めた訳でもないことなのですが。
でも、全力で反対して阻止するべきだったんじゃないか、と考え続けて。
(試験のスケジュールに関することです。)
受験が終わってからずっと、自分を責める気持ちでいっぱいでした。
子供の役に立てなかった……と。😔
その後、1年ほど経ってやっと、「それだけですべてを台無しにした訳ではないかもしれない」とも思えてきました。
合否に影響したであろう、子供自身の選択について、いろいろと思い出したことがあったのです。
合格を獲得するために、「できることは何でもする」というまでの意思は無かったこと。
(他の事を犠牲にしてまで、受験する気持ちは無かった。)
当日の試験でも、「1点でも多く取る」という、執念を持てなかったこと。
(違うとは知っていたけれど、「こっちの方が自分の好み」と思って答えた、という問題があったり。😓)
もともと、子供はこだわりの強いタイプで、その個性を失ってしまっては意味がないと考えていたので、これで良いのです。
身心共に健全な状態で、その都度ギリギリできることを模索して、迎えた受験でした。
受験当日と、それまでの(親と子供による)様々な選択が、この時の結果に行き着いたのだと、今は考えています。
中学受験に向けた勉強や生活自体、個人で考えて選択しなくてはいけないことの連続でしたから。
もしかしたら、無駄も、後悔も、一切無い人というのは、いないのかもしれません。
(image: pixabay)
受験後の相談
B中学校に行けないと決まった時点で、この後どうするのか、はっきりさせなくてはいけませんでした。
子供は、A中学校のことも、もともと気に入ってはいました。
でも、そのまま通うことにする前に、いったん考えることがあったのです。
というのも、B中学校は、高校からの募集もしている学校でした。
中学は、近所の公立中学校に通い、もう1度B高校に挑戦するのかどうか…?
そうせずに、A中学校に入学するとしたら、前向きな気持ちで通えるのかどうか…?
これを、はっきりさせる必要がありました。
(「ホントはB中学校に行きたかったのに~」なんて、イヤイヤ通わせることは、もったいなくてできないので。)
受験が終わって、1週間ぐらいは全く何も言わず、元の生活に戻ったところで、家族会議をしました。
子供の希望は、「A中学校に通いたい」ということでした。
1番の理由として、「またすぐに、高校受験に向けて勉強をするのは、大変過ぎる🙁」と。
また、B中学校は、「中学から通いたかった学校だった」という理由もありました。
私がネットなどで調べた評判でも、この学校は、中学からの入学者には評価が高く、高校からの入学者にはそれ程ではない、という印象でした。
(中高一貫校では、そういうことは多いのです。B中学校に関する、心配要素の1つでしたが。)
でも、A中学校に対して、いきなり前向きな気持ちに切り替えるのは無理そうでした。
(「高校受験をしなくてよい」ことを、まず理由に挙げた様子からも。)
それでも、子供の口から「近所の公立校よりはA中学校に行きたい」との希望は、はっきりと聞くことができました。
また、A中学校は「毎週土曜日に半日授業があること」も、念のため子供に確認して、「問題ない」と思っていることも、分かりました。
(近所の公立校も、授業や部活で、土曜日の登校は実際、同じぐらいあるのかもしれませんが?)
もちろん親も、A中学校は、いろいろな面で、1番安心して通わせられそうな学校だったので、前向きに応援する気持ちでした。
それでも、実際に通ってみなくては分からない、幾つかの不安も無い訳ではなく…
どのようなことを心配していたのか、そして、その不安が解消したのかどうか、具体的に、下に書いていきます。
学校を好きになれるかどうか
このような経緯があり、私立の中高一貫校に通う上で、1番不安だったのは、(子供にとっては第2希望だった)A中学校に、「前向きな気持ちで通えるかどうか」ということでした。
直前の迷い
実は、最終的な入学手続や、制服の採寸後、子供の気持ちに揺らぎがありました。
「やっぱり、地元の公立中学校の方がいいかな…😟」と。
(original image: Alexas_Fotos)
入学が近付いてきて、不安が、強くなったのだと思います。
自分だけ、知り合いの誰もいない学校に通うということに対して。
まだ12歳でしたし。
ひとりで電車に乗ったこともなかったのだから、不安になって当然です。
それなので、「とりあえずA中学校に通ってみたら?」と言いました。
行ってみてダメだったら、私立をやめることで、公立中学校には簡単に入れます。
逆に、公立に最初から行ってしまうと、もうA中学校に入る機会は失われてしまう…
両方試せるという気持ちで、A中学校に通い始めても良いのではないか、と思ったのです。
面倒な手続きなどはすべてクリアしていたので、そのチャンスを活かすことにして、A中学校の入学式を迎えました。
入学後
入学すると、「学校で1番優しいのではないか!」と思われる先生が担任になってくださって、まずホッとしました。
子供も安心して通い始められたと思います。
(しかも、学年主任の先生は、正真正銘の天使様!こちらにもいらしたんですね。😇)
さらに、同じ日能研の教室から入学した子もいることが分かったり、新しい友達もできたり。
子供が感じていた不安は、薄れていきました。
幸運なことに、何か心配事があっても、その度に、親しくしてくれる友達がいたり…
個人的に趣味が合うからと、声をかけてくださる先生とも出会えたり…
本当にありがたく感じています。
様子見を続ける
でも、だからといって私は、B中学校ではなくA中学校で良かった、と考えたことはありません。
B中学校に通っていたら、それはそれで、充実した生活を送れていたかもしれないので。
(もちろん、今の状況ほど恵まれていたかは分からないので、これから変えたいかどうか聞かれたら、困るかも…)
高校に関しても、気が変わって受験したくなったら、協力したいと思っています。
1年生の最後ごろに、子供にもそう話しました。
そうしたら、
「受験しなくても、こんなにいい高校に行けるんだよ!」
と返されたのでした。
これには、びっくりするのと同時に、安心しました。
他の学校を羨ましく思う気持ちの無いことや、(高校受験をしなくてよい)現状へのありがたみを感じていることが、はっきりと分かったので。
(状況次第では、希望も変わるかもしれないので、今後もどうしたいのか、聞いてみようと思ってはいますが。)
休日にも、 学校指定の靴下を履いていたりする子供の様子を見ても、A中学校のことを気に入っているのではないかと推測しています。
(親としては、指定品は学校の日だけにしてもらって、長持ちさせたいんですけどねっ!😓)
(original image: Oldiefan)
勉強
中高一貫校では、高校への進学がほぼ保証されているので、中学生時代に、勉強しなくても済んでしまうことがあります。
(大学附属で、その大学への進学率が高い場合、高校生時代も…)
でも、生活の充実具合は、「勉強に前向きに取り組めるかどうか」ということも重要な要素になると、私は考えています。
中学・高校時代は、学ぶことに時間を使うことができる、貴重な時期です。
生徒の本業である勉強から目をそむけていては、本当には満たされないと思います。
「自分は面倒なことから逃げている」と、日々感じて過ごすことになりますから。
A中学校は、頑張れば認められる仕組みになっているので、子供も勉強の重要性を感じている様子です。
また、生徒同士で、足を引っ張り合うようなことがなく(むしろ協力的で!)、勉強しやすい環境だったりします。
中学校からは特に、勉強でつまずくことが、学校に行きづらくなる原因になる可能性もあります。
「宿題が終わっていない」「小テストがあるのに勉強していない」など…
それなので、中学生になってからも、私が様子を見て、声掛けはしています。
「どういう風に進めたら、効率がよく、理解が深まるのか」を、ひとりで工夫できるようになるまで、と思って。
そして、小学生の頃よりも成長が感じられる、今日この頃です。
少しずつ、関わり方を変えられるようになって、私もラクになってきました。
通学
うちの子供は、小学生の時、バスや電車などの乗り物が苦手で、通学に関しては、特に心配していました。
「私立中学校に通いたい」という本人の希望を知った時も、この点はどうなるものかと。😯
もともとは、乗り物の匂いで、気分が悪くなってしまっていたのです。
でも、マスクをしていたら、匂いが薄れるそうで、途中で調子が悪くなるようなことはなく、すんなりと通い始めることができました。
そしてその後、しばらくしたらすぐに慣れて、なんともなくなってしまいました。
また、登下校時にスマホを使えることで、とても助かっています。
位置確認アプリで、「今どこにいるのか」が瞬時に分かり、離れた所から見守れますから。
常にメッセージなどでやり取りできるのも、お互いに安心感が持てて良いです。
(スマホが無かったら、私は毎日ハラハラして、精神的に参ってしまったかも。😵)
地元の公立校には、携帯を持たせられないので、少し遠くても私立の方が、むしろ安心かもしれないと思ったりしています。
忘れ物
ただ、地元の方が、助かることもあります。
それは、忘れ物を届けられるということ!
よほどのことなら、少し離れた私立でも、持っていくつもりではいましたが…
でも、そのような事態になったことはありません。
(通学途中や学校で気付いて、何とか子供が対処したことは、数回あります。)
私は自分が、お弁当のお箸やスプーンを入れ忘れてしまうのではないかと、結構心配していました。
でも、今のところ、1度も忘れずに済んでいます。
「後から届けられないのだから!😠」と、気を張っているのが良いのかもしれません。
間食天国
あとはやっぱり、私立と言ったら、買い食いが心配でしたね。
構内に、ジュースの自動販売機もたくさんあるし、購買や学食ではデザートやお菓子を販売しているし、お菓子の自動販売機まであるし…
とにかく誘惑の多い環境なのです。😰
(image: pixabay)
小学生時代は、「3時頃帰宅して、おやつを食べる」という生活だったので、中学では、帰る前にお腹がすいてしまうはず。
家では、「1日100キロカロリーまでね」というルールを作ったり、様子を見てあげられていましたが、野放しになると、誘惑に負けてしまうのではないかと心配していました。
周りの友達が、お菓子をたくさん食べるという可能性もあるでしょうし。
そこで、「買い食い」などに使っていいお金は、1か月に1000円までということにして、お小遣いを渡すことにしました。
(毎日何かを買うことは、不可能な額です。)
また、「学校で間食した日には、家ではおやつを食べない(または、少なくする)」など、カロリーを取り過ぎないように、子供と相談したり。
でも、それ程心配する必要は無かったようで、ほとんど間食せずに帰ってきています。
しかも、我慢しているわけでもない様子で。
一時期、テスト勉強を一緒にやろうと誘ってくれたお友達と、1週間に2回ぐらい、放課後に勉強していたことがありました。
その時は、休憩がてら、買って食べるおやつを楽しみにしていたようです。
また、たまに機会があった時には、「こういう物を買って食べたらおいしかった」とか、「友達が分けてくれた」などと話してくれて、楽しそうな様子を想像しています。😋
そして残ったお金は、ガチャや、お友達の誕生日プレゼントに使うのが楽しいようです。
カロリーの取りすぎも、お金の無駄遣いも、あまり心配しなくて良い状況になっています。
(original image: Mohamed Hassan)
私立中学に通い始めてから、子供の世界は、また少し広がりました。
ひとりで対処できることがぐんと増えて、自信にもつながっているようです。🙂
(2021年2月8日に書いた記事です。)
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